10月からいよいよGo to イートが始まります。コロナ禍において6月・7月と徐々に消費が上向いてきてはおりましたが、8月のお盆・夏休みでの帰省の抑制。これによって再度一気に消費が冷え込んでしまいました。
ただお盆以降、メディアでのコロナ関連のニュースも減ってきたこともあり、9月に入ってからは徐々に消費は戻り傾向にあります。特に9月の4連休(お彼岸や敬老の日なども含む)では多くの企業で良い売上を獲得できている状況でした。
このような流れの中、いよいよ10月に入ります。このタイミングからGo to トラベルでは東京が追加されますし、飲食企業にとって影響の大きいGo to イートに関しても同時に開始されます。外部環境に依存し過ぎるのはもちろん良くないですが、追い風になる一つでもありますので、Go to イートは徹底的に活用していきたいところです。
そこで今回は、そもそもGo to イートとは?という部分や、テイクアウト・フードデリバリーには適応されるのか?適用される場合にはどのように活用していくのが良いのか?この辺りを解説していこうと思います。
そもそもGo to イートとは?
Go to イートキャンペーンとは農林水産省管轄のキャンペーンです。コロナにおいて大きく影響を受けた飲食店に対する支援を目的として、「①プレミアム付食事券の発行」「②オンライン予約でのポイント還元」によって需要を喚起して飲食店への消費を促しつつ、食材を提供する農業・漁業などの農林漁業者への支援も見越したキャンペーンです。
プレミアム食事券とは?
今回のキャンペーンの1つ目が、プレミアム食事券です。どのようなものかと言うと、「25%の上乗せプレミアムがついた食事券」です。例えば、1万円の食事券を買えば「12,500円」分の食事券として活用できます。販売は基本的に各都道府県の商工会議所が行いますが、各都道府県において提供企業は下記PDFにまとまっているのでご参照いただければと思います。
すごくお得な食事券ですが、お釣りは出ないので要注意です。そのため、総代金のうち一部を食事券で、残額を現金やクレジットカードで支払うといった使い方が大多数になると思います。事業者にとっては、食事券は売掛になりますので、レジにおいて混乱しないように準備していきたいですね。
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gaisyoku/attach/pdf/hoseigoto-34.pdf
オンライン予約でのポイント還元とは?
ぐるなびや食べログ、ホットペッパー などの主要なグルメサイトのオンライン予約が対象サービスとなりました。ぐるなびであれば楽天ポイント、食べログであればTポイントが「次回使えるポイント」として付与されるようになります。
ポイントの還元は「昼:一人あたり500円」「夜:一人あたり1000円」と非常にお得な内容です。特徴的なのが、夜の支払いが500円であったとしても、ポイント還元は1000円貰えると言う圧倒的なお得感です。ポイント還元までは時間がかかりますが、それでも実質無料で食事を楽しめるようになります。
そのため、多くの利用者がオンライン予約を当たり前のように活用されると考えられます。つまり、オンライン予約に対応していない、あるいは仮に対応していたとしても、電話ファーストでオンライン予約は一部だけ。このような企業にとっては効果が薄いと言えます。
ここで飲食企業にとって大切なのは、脱電話・オンライン予約ファーストの実現です。ニーズの取りこぼしを無くすために、リアルタイムのオンライン予約も開放し、トラブル無く回せるオペレーション・体制を組めるかどうかが重要になってきます。来年1月末までポイント還元される予定ですので、オンライン予約への対応可否が大きな勝敗の分かれ目になってきそうです。
フードデリバリーではGo to イートを活用できるのか?
これが今回の本題です。まず、「デリバリー専門店」は活用できません。飲食店のデリバリー付加に関しても、「オンライン予約」は対象外です。つまり、【飲食店のデリバリー付加×プレミアム食事券】このパターンのみGo to イートの対象サービスとなります。
残念ながらフードデリバリーにおいては領域としてかなり狭まってしまいましたが、活用方法はたくさんあります。特にわかりやすいのは、おせちなどの高額商品のデリバリーです。仮に2万円の食事券を購入すると、25,000円分として使うことができます。おせちの売筋価格を考えると、かなりお得感があるのがわかると思います。
おせち商戦に限らず、年末年始にはイベントが多数出てきます。クリスマス・忘年会・おせち・新年会・成人式など、イベント関連での販促を強化する際に必ずプレミアム食事券対応の旨も強く訴求する。これによって需要喚起しつつ取りこぼしを徹底して無くしていく必要があります。
いよいよ始まるGo to イート。実際に少しずつ飲食企業にとっても底を打って消費回復傾向にあるからこそ、このGo to イートを最大限活かしていき、年末に向けて収益性を高めていきたいですね。